アンティークシンガーミシンの見分け方~VS,28,128編~
2009-04-22 (Wed) 00:52
よくあるご質問で「自分のアンティークミシンの名前は??」というのがあります。今回は弾丸型のシャトルを使用するシンガーのアンティークミシンのモデル別に比較してみました。
弾丸型シャトルを使用するシンガーミシンには、モデルVS1、27、127、28、128があります。特に27、28の初期のものをそれぞれVS2、VS3と呼びます。この中では28、128が日本でよく見かける機種です。
VS1はかなりレアです。また28、128は27、127の3/4サイズと呼ばれ、ちょっと小型です。日本でモデル28と128が比較的に見つけやすいのは、もともと当時の数が多いのもありますが、輸入しやすいサイズで、また小ぶりで愛らしく見えるのも理由なのかもしれません。
27、127も日本ではあまり見かけませんね。
というわけでVS3→28→128の見分け方のポイントを絞ってみました。
●全体

左から初期モデル28(VS3)、28、128です。全景からは一目での区別は難しいですね。
●シャトルイジェクタの有無

モデル128からワンタッチでシャトルが取り出せるボタンが付きました。
●上糸調子の形状

糸調子に糸を通す際、モデル28は指で押して糸調子皿を開かなければなりません。モデル128は押さえレバーを上げていれば自動で糸調子皿が開いてくれます。
↑↑↑↑↑ここまでが28と128で絶対違う点です↑↑↑↑↑
下糸巻きの位置の違いが一目で分かりやすいですが、実はこれはモデル28のごく後期モデルから上に移動したようです。
●下糸巻きの位置

モデル28の下糸巻きの位置が上にあるミシンはイギリスでは生産されなかったようです。
モデル28の中でVS3と呼ばれるものの特徴もあります。
●後部プレート

ミシン後ろ側のプレートが、VS3では鋳物です。VS3以降のモデル28は金属になっています。
●ピラーからアームの形状

微妙ですが、若干VS3の曲線が強いです。私は初めてVS3を見たときの印象が「素敵な形だな」でした。今でもVS3には特別な感情を…
●ベッドの角の丸み

写真では伝わりにくいですが、VS3は角が円の1/4に近く、ラウンドの半径も大きいです。
見分けるポイントはこんな感じです。参考になりましたでしょうか?
こうやって列挙すると使い勝手がだんだん改善されていっているのが分かります。
お持ちのミシンも是非チェックしてみてください。
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シンガー128の糸掛け
2009-04-14 (Tue) 00:05
たしか以前も書いたことがあるような気がしますが、シンガー128の糸掛けをご説明します。1.糸コマの下にはフェルトを

糸の滑り止めと、大事なアンティークに傷が付くのを防ぐために、是非敷いて下さい。
2.フェイスプレートの手前角に糸を掛け、糸調子に進みます。


このとき押えレバーは上げておかなければいけません!糸調子皿の間に糸を通し、左の糸取りバネにも掛けます。
3.フェイスプレート中央にも糸を掛けるところがあります

奥からスルっと通すと簡単です。やることは簡単ですがちょっと伝えるのが難しいです。
4.針へ


針棒についている針抱きの針金に糸を掛け、そのまま下へいき、針に糸を通します。針の糸通しは左から右へ!
あとは普通のミシン同様、ハンドルを回して下糸を上げてきます。本番の前に、試し縫いをしてみて、上糸の調子をみてください。また糸目の長さもあわせて準備完了です!