アンティークシンガーミシン SINGER12K 下糸巻き
2012-12-27 (Thu) 10:56
1870-90年頃までにシンガーが作っていたアンティークミシン、SINGER 12K。
写真では大変立派に見えますが以外に小ぶりです。ミシンのベッド部分がバイオリン型をしているのが特徴です。
アーツアンドクラフツの影響ですね。また黒いボディに金色の絵柄は、ジャポニズムの流行でヨーロッパに紹介された日本の漆器と蒔絵を参考にしたとも言われています。

こちらのミシンは1880年頃のものですが、下糸巻きもかなり初期のものです。
余計な金具がありません。後年のものになると鉄製の糸ガイドパーツが付いてきたり、つまみが増えたり、
使い勝手が向上しています。
じゃあこのミシンの下糸巻き用の糸ガイドは?と言うと

指です(+ω+;)!指で糸を左右に揺らしながら下糸を均等に巻いていきます。
SINGER12Kは何度もマイナーチェンジされた機種で、特に下糸巻き周辺は毎度大きく変更されていった部分です。
基本的な縫うための機構はほぼ出来上がっていて、その後はユーザー視点の不便さを解消していったと言えます。
12K以降の15K・28K・99Kなどには自動で糸を左右に振る機構が取り入れられたり、もちろん指で糸を案内する必要などはなくなりました。
どんどん使いやすく改良していったんですね。
果たして現代のミシンはユーザー視点で設計されていると本当に言えるのでしょうか…?
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